PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラー)の覚え書き


IOTとは

センサーとかの小物もネットワークにつないじゃおうゼ!という取り組み。制御業界にも波及開始。
インターネットを使う場合パスワードは厳重に…
メーカー側の不手際で乗っ取られる事例がたまに出てきているので、安心して使えるようになるのはかなり先であろう。
以下、ざっくりとした説明。
ちょっとした知識(OSIモデル)

簡易通信系

IOTの流行りで「センサーもネットワークに入れよう」とか言い出す輩が出たので増えてきたカテゴリ。
センサーのケーブルで通信できるように、センサーの大きさにIC等を組み込めるように簡素な仕組みになっている。
  • I/OLink(IEC61131-9に規定)
など

IO-Link

IOTのうちセンサー類のネットワークといえばこれ。
IEC61131-9に規定されてるのでかなり世界的に推されている。
通信方法の中身はほぼUARTなので、汎用的なチップが使えて安く実装できる。
センサーコネクタでよく使われてるM12コネクタで結線できる。が、正直使いにくいので何とかならんのか。ユニットもやたらデカいし。

Ethernet系

Ethernetの資産を使うことで、安価で高速な通信を実現しようということで、Ethernetを基にした通信がだんだん増えてきている。
産業用にリアルタイム性と信頼性を高めるカスタムをしている。
TCP/IPをそのまま使うやつと、ネットワーク層からいじってるやつに大体分かれる。

前者はEthernetと共存しつつ、アプリケーション層でリアルタイム性と信頼性の向上を図っている。
  • Ethernet/IP
  • CC-LinkIE
など

後者はEthernetとのネットワーク共存をあきらめて、高速化に思いっきり振っている。
  • Ethercat
など

個人的には後者の思想が好き。

Ethernet/IP

これとPROFINETが産業用ネットワークの本命。両方で2020年新規設置ノードの1/3を占めるそうな。
QoSによるサイクリック通信の優先などが規定されているが、ほぼほぼEthernetである。
イーサネットとの混在ができるので使いやすい一方で、産業用ネットワークとしての特徴はそれなり。
プロトコルはDeviceNetなどでも使われているCIPなので、それらの知識が流用できるのは強み。

PROFINET

大体Ethernet/IPと同じだが、専用ハードを使っての専用通信が規定されていたり、リング接続ができたりと優秀。
高速通信に特化することも、既存Ethernetと共存することも可能だが、柔軟な分だけ設定が複雑という話でもある。

EtherCat

Ethernetとの混在が不可能な代わりに高速通信を実現した規格。他と比較できないほど早い。過剰性能とか言わない。
一番産業用ネットワークらしい性能をしていて、使いにくいものの上二つに次ぐ採用率。

Modbus-TCP

プロトコル規格のModbusをEthernetに拡張したもの。
Modbusの資産がそのまま使える一方で、プロトコル部分以外はEthernetそのままなので、サイクリック通信には向いていない。

Powerlink

よくわからん。サイクリック通信での送信タイミングの規定があることしかわからん。
Ethernetとの混在ができるタイプなのは確か。

CC-LinkIE

CC-Linkの資産を利用してEthernet規格に合わそうとした結果、使いにくさが半端なくなった規格。
通信の速さをハードウェア性能に頼ろうとした結果、機器コストがやたら高くなってしまった。
反省して要求ハードウェア性能を落としたCC-LinkIE Basicを後から追加している。
日本では三菱のPLCシェアにより多少は使われている。Ethernet/IPの機器をやたら高くしてるの許さんからな!

Ethernet付きシーケンサ

IOTやるなら必須であろう機能。PCからのアクセスでもうシリアルコネクタとか使わんですし。
後付けするより元から付いてるユニットを買ったほうが圧倒的に安い。古い機種だと後付けユニットが10万近くしたりする。
オムロンと三菱だけになるが安い順に
CP2E <<< FX5UJ < FX5U,FX5UC <<NX1P2< 他
R00 < CJ2M31 << Q03 < 他
このあたりが主力か。
CP2Eは産業用機能が何もないが異様に安い。総合的にはFX5UCシリーズが好み。

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